『ゴジラ-1.0』は、ゴジラ生誕70周年にあたる2023年に公開された、山崎貴監督による戦後日本を舞台にした一本です。低予算で作られながら世界的な興行成績と大きな映画賞を手にした作品で、今から見るなら、戦後を生きる人々のドラマとしての側面と、怪獣映画としての作り込みの両方に注目すると味わい深くなります。

山崎貴が監督・脚本・VFXを兼ねた15億円以下のゴジラ映画

『ゴジラ-1.0』は2023年11月3日に日本で公開され、同年12月1日には北米でも公開されました。上映時間は125分で、製作費は15億円以下と伝えられる低予算での制作です。監督の山崎貴は、監督・脚本に加えてVFXスーパーバイザーも兼任し、限られた予算のなかで怪獣映画としての映像規模を作り上げています。本作はゴジラ生誕70周年を記念する作品として位置づけられています。

特攻隊員だった敷島が、戦後の東京でゴジラに立ち向かう設定

物語の舞台は1945年から1947年、終戦直後の日本です。主演は神木隆之介と浜辺美波で、神木は元特攻隊員の敷島を演じます。ほかに山田裕貴、青木崇高、吉岡秀隆、安藤サクラ、佐々木蔵之介が出演します。敷島は小笠原諸島でゴジラに遭遇したのち、東京へ襲来したゴジラに対して、民間人たちが独自の作戦で立ち向かっていく物語です。

低予算映画が塗り替えた北米興行とアカデミー賞の記録

『ゴジラ-1.0』は国内で約76.5億円、世界興行収入では140億円を超える成績を記録し、北米では邦画実写作品として歴代1位の興行収入となりました。批評面でも評価は高く、映画レビュー集計サイトRotten Tomatoesでは批評家スコア98%という高い水準を維持しています。第96回アカデミー賞では視覚効果賞を受賞し、邦画・アジア映画としては史上初の同賞受賞となりました。監督自身が同賞を受けるのは、スタンリー・キューブリック以来55年ぶり史上2人目とされています。

戦後の人間ドラマをじっくり見たい人に向いている一本

『ゴジラ-1.0』は、怪獣が街を壊す場面だけでなく、戦争を生き延びた人々が戦後をどう生きるかという人間ドラマも丁寧に描かれる作品です。敷島をはじめとする登場人物たちの背景が描かれるため、怪獣映画としてだけでなく、戦後を舞台にしたドラマとして見たい人に向いています。低予算のなかでどこまで映像を作り込めるかという製作背景に関心がある人にも、見どころの多い一本です。

派手な怪獣同士の対決を求める人には向かない一面もある

一方で、複数の怪獣が入り乱れて対決するような場面を中心に楽しみたい人には、本作はやや期待と違う可能性があります。物語の軸は、戦後の市民がゴジラという脅威にどう向き合うかという人間側の描写にあります。怪獣同士のバトルを主目的にする場合は、その点を踏まえて選ぶと選びやすくなります。

ゴジラ-1.0を見られる配信サービス

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